ヘップバーン俳句ギャラリー

誌開けばあふるる言葉あたたかし 梅が香に最後のページ開きけり
風光る鞄とカメラと君の手と 行く先に来し方に風光りけり
玄人の腕前借りし巣箱かな 紙の香とキー打つ音のあたたかし
返し合ふハザードランプ春の旅 旅の空胸に映して風光る
梅咲き満ちて旅立ちの日となりぬ 新しく束ねる鍵や山笑ふ
春風やポストにおとす書類束 ゑがかれる未来予測図春の星
編集会議終へ春風のただ中に 一文字にひといろに春心地かな
陽春に届く句集の輝けり 早春の光集めて纏めけり
春光に繰るるページの重さかな 種袋ひつくり返し蒔き終はる
ポストマン待ち焦がれたる春の昼 ヘップバーン繙く春の灯しかな
梅が香や締め切り後の笑顔かな 風光る誌面に明日を残しつつ
春帽子風を満たして旅立ちぬ ヘップバーン開きて春の虹たちぬ
春の夜や文書くやうに稿起こす 春麗の言霊浮かぶオフィスかな
頁繰る指躍らせて春の風 ちちははの眼差しであり春の月
ページをめくる指先に光る風 春コートファイルにはさむ入場券
ふりむけば三色すみれ晴れ晴れと 春風を待つありがたう言ふために
振り向けば変はらぬ場所の暖かさ 高々と恵比寿にいつも揚雲雀
四方の風ありて船出の春日かな 受けし恩数へて春の星光る
並べればどこか似てゐる夫婦雛 会ひたさに灯す指先花明かり
春朧やさしく原稿そろへる手 春灯にページめくりて最終号
靴先の春待つてゐる待つてゐる 君がゐて百号といふ春の夢
一冊の本たふとびて風光る 行き暮れて二人静の標かな
ラベル貼りをへ囀の真ん中に 冬晴の波しづまれる深さかな
かたはらに咲きて気高き菫かな うたかたとなりて光れる春の波
幸せはたまがよろしきシャボン玉 見届けて旅立ちの日の芽吹きかな
   

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